山ぶどうとは
日本古来の在来品種であり、生食用のぶどうに比べて強い酸味と渋みがあります。厳しい寒さに強く東北北部などの冷涼地に多く自生しています。雄雌別々の木があるため自家受粉することは難しく、栽培には技術を要する作物です。粒は小ぶりでありながら種は大きく、搾汁率は一般的なぶどうが70%ほどなのに対して山ぶどうは50%ほどです。

伝統食、山ぶどう
山ぶどうは通常のぶどうに比べて3倍の鉄分、8倍のポリフェノール、4倍のビタミンCを含むなど栄養価が優れています。このため岩手県沿岸北部地方では、山野に自生する山ぶどうの果汁を愛飲する風習が古くからあり、滋養強壮、貧血(増血)、疲労回復などに大変良いとされ、とくに産前産後の女性の栄養補助食品として愛飲されてきました。

山ぶどう栽培の歴史
野田村では1997年ころから山に自生している野生の苗を畑に植え、優れた性質を持つ木を挿し木として選抜し、生産者が独自の品種を育種するなど安定的な栽培に向けての努力がされてきました。栽培が始まって20数年後の今日では、国内で一位~二位を争う有数の山ぶどう生産地となっています。

冷涼な気候が生む味わい
この地域では夏には三陸沿岸特有の冷涼な『やませ』という霧を含んだ冷たい風が吹き、ゆっくりと成熟が進むこと、霜が降りる時期が遅いため、他の地域より収穫時期を遅くできることから、しっかりと完熟し18度から20度以上という高い糖度の山ぶどうが収穫できます。

次世代への継承
野田村では、山ぶどうの文化を守るため若い世代による山ぶどう栽培の継承が行われています。ベテラン農家と後継者、山ぶどう栽培のための移住者、地域おこし協力隊、ワイナリーのスタッフなど多くの若者が協力して栽培技術の継承と山ぶどう畑の保全に取り組んでいます。

.jpg)